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『魔法少女まどか☆マギガ』

 今更ながら、『魔法少女まどか☆マギカ』の感想。

 魔法少女モノに付き物のマスコット的小動物が実は腹黒というのは、エロゲでは珍しくないかな。エロゲで魔法少女モノというとこいつのポジションが主人公というパターンが多い気がする。『まどマギ』の場合は、一見正統派魔法少女モノの雰囲気で、実はマスコット的小動物が腹黒というのが新しかったかな。

 この小動物、『まどマギ』ではキュウベエという。ネタバレになるので詳しくは語れないが、腹黒というのとはちょっと違う。人間とは違う価値観をもち、独自の目的をもって行動している。

 キュウベエは少女たちを魔法少女にして魔女と呼ばれるモンスターと戦わせているが、それには対価を支払っている。キュウベエは魔法少女となる代わりに、願い事を一つかなえてくれる。したがって、これは契約なのである。西洋の伝承では悪魔は契約には忠実というので、キュウベエはそうした悪魔をイメージしたものかもしれない。

 さて、魔法少女となった少女たちは魔女と呼ばれる、その呼称以外は謎の存在と戦うことになる。魔女はしばしば人を襲い殺すため、魔法少女たちは、魔女と戦うことは正義だと信じて戦っている。謎のモンスターと戦わされて、しかも何か裏があるらしいという展開は『新世紀エヴァンゲリオン』と似ている。エヴァでは十分に謎が解明されなかったが、『まどマギ』ではちゃんと解明されて完結している。エヴァの完全な完結は新劇場版に期待している。

 魔法少女で欝展開といえば、1982年の『魔法のプリンセス・ミンキーモモ』が欝展開で有名である。モモは放映当初あまり視聴率が良くなかったとらしく、打ち切りとなる。そのため、モモは人々の夢を取り戻すという目的を達することができないまま魔力を使い切ってしまい、失意のまま呆然と歩いていると交通事故に巻き込まれて死んでしまう、というショキングな結末を迎える。

 だが、その後視聴率が持ち直し、モモは延長することになる。後半ではモモは普通の人間として生まれ変わることになり、舞台はモモの夢の中の話ということになる。

 10年ほどして、モモの親類で名前も容姿も同じモモが主人公の続編が作られるが、こちらもラストは魔法の国が地球を見捨てて去った後でモモだけが残るという寂しいものであった。なお、人間になった初代モモも、前世の記憶は失っているが、脇役として登場する。

 私は、魔法少女モノのアニメにそれほど詳しいわけではないが、このように欝展開の前例はあった。『モモ』と『まどマギ』では作風は異なるが、孤独な放浪者という点では、二代目モモと『まどマギ』の後半で主人公格となる暁美ほむらは重なって見える。

 また、かつて属していた組織に裏切られ、その組織と敵対して戦うという点では、アニメで言えば、たとえば『装甲騎兵ボトムズ』を彷彿させる。探せば、他にもいろいろあるだろうが。一見して萌え系の絵柄でありながら、実はかなりハードボイルドなストーリーであった。

 同じことを考えた人はけっこういたようでニコニコ動画では『装甲騎兵ボトムズ』や外伝の『機甲猟兵メロウリンク』などとミックスしたMADアニメが作られていた。

 激しい戦いの中で仲間が一人また一人と死んで(マミって)いく。それも正義のためというなら納得できるが、その戦いには裏があった。正義のためでもなんでもなく、自分たちは利用されていたと気づく。そして、絶望の中で最後に残されたたった一つの願い(道しるべ)とは……

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娼婦ベロニカ

 どうもご無沙汰しております。最近、仕事が忙しくて。
 あんまりこれといった話題はないのですが、最近見たビデオについて書きます。

 『娼婦ベロニカ』という映画を見ました。舞台は16世紀ベネチア、主人公は高級娼婦(コルティザンヌ)のベロニカ・フランコです。

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ゴンドラ上でパフォーマンスをするコルティザンヌ
『娼婦ベロニカ』、マーシャル・ハースコヴィッツ監督、20世紀フォックス



 どこまで史実なのか分かりませんが、ベロニカ・フランコは実在した人物だそうです。高級娼婦なので、ただ美しいだけではなく高い教養が要求されます。その点、彼女は優れた文才の持ち主で、女流詩人としても有名になりました。

 映画の中では、ベロニカは友人の兄であるマルコという青年と恋仲になります。しかし、マルコは名家の長男なのでベロニカと結婚することはできませんでした。マルコを諦めきれず苦しむベロニカにさらなる不幸が襲いかかります。詳しくは説明されませんが、父親が何か事業に失敗したらしく、フランコ家は借金を抱え込むことになります。

 そんなとき、母親がとんでもないことを言い出しました。彼女に高級娼婦になって家族を養ってくれというのです。母は、自分もかつては高級娼婦だったことを打ち明け、ベロニカを高級娼婦として訓練し始めました。ベロニカは化粧、礼法、ダンス、文学、音楽などを学び始めました。また、母が男を連れてきて、愛撫の仕方を教えられました。

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図書館を案内されるベロニカ
『娼婦ベロニカ』、マーシャル・ハースコヴィッツ監督、20世紀フォックス



 訓練期間がどれくらいあったのか映画からは分かりませんが、なんだか映画を見る限りではせいぜい数ヶ月でラテン語もペラペラになってしまった感じがしますね。ラテン語や詩文の勉強は以前からしていたのかもしれませんが。

 高級娼婦となったベロニカはその美貌と優れた文才でたちまち貴族の男たちを虜にします。そして、ベネチアを訪れたフランス王からも指名を受けるまでになります。

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ベロニカは多くの貴族たちを魅了していく
『娼婦ベロニカ』、マーシャル・ハースコヴィッツ監督、20世紀フォックス



 一方、マルコはある名家の娘と政略結婚します。彼はベロニカが高級娼婦なったと知ると、自分の愛人にしようとします。しかし、ベロニカは彼とは対等でありたいというようなことを言って、その申し出を断ります。

 ベロニカはある宴席で冴えない男性詩人をからかって周囲を笑わせました。すると、その男はベロニカを恨んで、彼女を魔女として告発しました。この魔女裁判が映画のクライマックスになります。

 実際に客とやっているシーンはほとんどないのであまりエロくない映画ですが、雰囲気がいいので、興味があったらご覧になってはどうでしょうか。





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ネイキッド

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『ネイキッド』
トム・エバーハート監督
(C)2007,R.SANDERS D.,LLC



 ちょっとレンタルビデオ店で目に付いたので借りてみました。
 主人公ダイアナは無職で金に困っていた。いい仕事があると聞き、とある田舎町にやってきたが、その職場はストリップショーをやっている、いかがわしいクラブだった。話が違うと怒るダイアナだったが、帰りの旅費もないのでやむを得ずストリップダンサーとして働くことになる。数ヶ月働いたが、何だかんだと理由をつけて給料を差し引かれ、ろくに金はたまらない。先輩のダンサーに相談すると、金が欲しければからだを売れなどと言われる。しかし、ダイアナはなかなかそこまで割り切れなかった。
 一方その町には、コリンという殺人鬼が住んでいた。彼は、行方不明になっても気づかれにくい流れ者の娼婦を誘拐しては、自家用セスナ機で山の中に連れて行き、そこで逃がしてボウガンやライフルで撃ち殺すという狩りを楽しんでいた。
 ダイアナはコリンに誘拐され、山の中に連れて行かれる。コリンはボウガンを突きつけ、「15分の猶予をやる。早く逃げろ」と言った。果たしてダイアナは生き残れるのだろうか?

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 あらすじはこんな感じ。あともう一人の主人公としてドワイトという警官が出てくる。彼は以前は都会で刑事をしていたが、市長の汚職を告発しようとして飛ばされたらしい。彼は、自分の管轄外なのだが、連続娼婦失踪事件に興味を抱き、独自に捜査を開始する。
 だが、映画のメインはダイアナとコリンの対決で、ドワイトの存在はほとんど蛇足だった。山の中で追いかけっこをしているだけでは間が持たないので水増ししているのかも。
 さて、ダイアナとコリンだが、ダイアナが丸腰なのに対し、コリンはライフルを持っている。ダイアナは圧倒的に不利だが、しかしコリンも人間である。うまく待ち伏せ隙をつき、棒か何かで頭部を強打すれば、女の力でも殺せなくもない。だが、それで映画として盛り上がるのだろうか? なかなか演出が難しそうなシチュエーションである。
 結局、ネタバレになるので詳しくは書かないが、コリンは何だかなあという感じでイマイチな最期だった。
 騙されてストリップダンサーにされるまでの方が面白いかも。

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『東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム』

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杉作J太郎・植地毅編、徳間書店

1970年代頃のエロ・グロ・バイオレンス映画を紹介した本です。

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ポスターを見るだけも、訳の分からない狂ったような映画がそろっています。

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『キルビル』で話題になったせいか、梶芽衣子関係の映画はレンタルビデオ店でよく見かけますね。
『女囚さそり』シリーズはけっこうお勧めです。

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ファイティングビューティー

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『ファイティングビューティー』
ZOL、キルタイムコミュニケーション



 キルタイムコミュニケーションの看板漫画家という感じのZOLの単行本です。題名の通り、戦うヒロインものが中心になっています。基本的に一話完結です。それぞれ短いのが残念ですが、戦うヒロインモノが好きな人なら買いでしょう。

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 表紙になっている「超夢幻伝説レヴィアス」は是非長編で見たいですね。他に退魔モノ、スケバン刑事っぽいものなどあります。

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 レヴァイアスと退魔モノにはボテ腹あり。

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